銀色完全版  ねこねこソフト

 

このレビューを見ている方々は、旧銀色はプレイされただろうか。
今回レビューするのは、「銀色完全版」。いわゆるリメイク作品にあたる。
旧銀色が発売されたのがちょうど一年前。さぞやメーカーさん的にも思い入れがあったことでしょう。
基本的な変更点は、シナリオの加筆、CGの追加・修正、音楽のアレンジ、一部サブキャラのボイス追加、おまけモードの一新(爆)が挙げられます。旧版をプレイ済みであれば、その違いを楽しみながらプレイできます。
シナリオについては、例えば章と章の間に、一章のラストの後の銀糸の行方を巡ってのストーリーが展開されます。前章を終了後、タイトル画面に「銀色」という項目が追加され、これがエピローグとなっています。
声は、一章の蛍・三章のお姉ちゃん・錆の姉妹 に主に追加されていました。
っていうかおねぇちゃん激萌え。
音楽は新曲が追加、ボーカル曲の追加・アレンジ。 個人的にはEDは旧版の方が好きでした。
あのこれまでの鬱加減を全部吹き飛ばすような明るい曲調が良かったのに……。

追加CG。
おねーちゃんのCG最高!

水浴びのCGはなんかふとみずいろを思い出して鬱度が下がりました(笑) しかし、秋乃武彦さん……Whiteから比べて進化しすぎ(^-^; みずいろの時も思いましたが……なんか変なドラッグでも投与しましたか?(失礼)
君が望む永遠ではちょっと暴走しすぎたので、今回は出来る限り短くコンパクトにお送りしております(爆)
それでは以下、いつものコンプリート後レビュー。


コンプリート後:レビュー

※以下はネタバレ炸裂しまくりなので、未プレイの方は注意してください。
今回は各章ごとの感想形式です。
基本的に「銀色」自体を未プレイの方向けの文章になっています。
未プレイの方に注意してくださいとかゆっといてなんか矛盾したこと書いてますが気にしない方向で。

○第一章
とにかく暗い。
Whiteしか知らない人はさぞかし「絶対こいつらなんかやったんじゃねぇのか?」と疑念を抱いたことでしょう(失礼2回目)
個人的に一番好きな章です。短編小説を読んでいるような感じで、さくさくと話が展開していくのも好感が持てる。
ラストの雪の上であやめ第一形態(違ウ)の亡骸の上で泣き伏せている儀助のシーンは、今思い出しても胸を熱くさせてくれる。 お気に入りのセリフは、(ちょっとうろ覚えですが)
「名前が無いんじゃ墓を建てられないじゃないか……」

○第二章
さて、俺はこの章のどこを評価すればいいっスかね?ヽ(´ー`)ノ なんと言うか、急に萌えシナリオになります。ラストは鬱だけど。
捉え方は人それぞれだと思うのですが、どうにも他の章と比べると見劣りしてしまいますね。
でもね、見所はあるんですよ。むしろ聴き所。
ヒロインの狭霧の声です。
日和と同じ声だなんて思えネェよ!

今、俺の中ではある男の妄想の影響もあるせいか、
「ふぇ〜ん、人柱になんてなりたくないよぉ〜」
「こんなことなら人柱になるなんて言うんじゃなかったぁ〜」
「あわ、あわわ、たすけてぇ〜、頼人さまぁ〜」
狭霧がこんなキャラに脳内変換されちゃってます(爆) 惚れそうだ、惚れそうだよポンコツ。
声優さんってスゴイなぁ〜(´Д`;

○第三章
中盤から後半にかけての痛さは君望を凌ぐ勢いです。

これはさすがに過剰に演出しすぎだと思うけど、女ってこういう面を誰もが持ってそうで怖いよね。
この章を面白いと思うか思わないかで、ゲームそのものの評価に差が表れるんじゃないでしょうか。
中にはここで挫折してやめたという人もいるようですし。
ちなみに俺は面白いと思ったクチです。
ていうか
ゾクゾクしました。

おねーちゃんサイコー! 
もっと、もっとをなじってくれ!(爆)
旧版と違い、声が入っているので痛さがブーストされています。
とにかく言葉責めの嵐、嵐、嵐!
俺はもう萌えすぎて気が狂いそうです。(危)
嗚呼、これがだったらどれだけ幸せだっただろうか。
想像してください。栗林みな実ボイスで、
「痛くないっ! この裏切り者っ!」
「苦しみ苦しみ抜いて、後悔が残ったところで殺してやる!」
「孝之くんが苦しむんだったら、水月も苦しめてあげる」
「孝之くんは水月が好きなんだよね? そうなんだよね? 正直に言ってちょうだい」
「あはっ、あはははは! そうなのよね、そういうことなのよねぇ!」
「孝之くんの血が黒じゃなくて青だったら許してあげる……ふふっ」

おっ、おおおおう……イ、イキそうだ(発狂)

個人的には横っツラもはり倒してくれたらさらに気持ちいいかもしれません。
腰溜めに構えて、崩拳かましてくれたらなおさらナイス。
でもやっぱり一番やって欲しいのはフランケンシュタイナーですね。
「ねぇねぇ孝之くん! 私、立てるようになると同時にこんなことができるようになったの!」

と、水月ルートあたりで是非。
思い切り脱線してしまったのでそろそろ次(爆)

○第四章
現代編と、銀の糸の発端となる過去編と同時に進行していきます。
過去と現代のあやめ、その二人のセリフなどが重なるところは非常によくできていると思いました。
ところで、当時現代編のあやめを某○NEのキャラに似てると思ったものですが、どう考えても奴より萌えると思いませんか?(爆)
健気なキャラって弱いんですよ……いわゆるヲタ好みな女の子ね。
だって二次元の女の子は別の男とヤって妊娠してこっちに金よこせとかわけのわかんないこといわないモン。

全体的にまとまってる印象があって、個人的にはかなり好きなお話です。

○錆
とにかく辛いです。
三章と同じく、例の姉妹に声が入っていてさぁ大変。
銀糸の力で旱魃は収まり、人々は助かると思われた……が、影ではこんなことになってる者もいる。
旧版やった当時は、しばらくこの話が頭に焼き付いて離れませんでした。
幸せの裏側。現代でも同じだと思います。誰かが幸せを感じている裏で、苦しんでいる人々がいる。
当時は、恐怖したものです。この、今自分が存在しているこの世界に。
自分も、もしかしたらこんなふうに……自分の子供さえも幸せにできないようなことになっているかもしれない。今がこうだからといって、明日もこうである保証はどこにもない。自分という人間が弱ければ弱いほど、未来は悲惨な形に姿を変えていく。
そんなふうに考えてしまったこともありました。
だからこそ、ラストのあやめの花が咲き乱れるシーンでは涙が止まりませんでした。
ネタ的に古いけど、TV版エヴァ最終話のラストの、周囲の風景が吹き飛び、小さい星の上に立ってるあのシーンくらい今までの鬱な気分が吹き飛びます。
あやめちゃんには幸せになってもらいたいです。心からそう願います。
ただし、遙の次にナ。

……この時点で俺にはもうダメな未来しか無いような気がしたのだけど、どうか?

○銀色
「みずいろ」のときと同じく、「銀色」……願いを叶えるとはどういうことか、人にとっての願いとは何なのか。スタッフたちにとっての「人の願い」というものの答えが、ここにあるような気がしました。
多分、石切は不老不死になってるんですよね? 
生き返った代償に、「死」という概念を支払ったんだと思います。
彼女が目指した彼の地には何があるのか。
想像は尽きません。
ただ、最後に出てくる「To be Continued」の文字と、そのバックの月だけがそれを知っているのだと思いつつ。

○おまけ
今回もアホです(爆)
「あやめちゃん○6才」は、ねこねこおまけ史上最高に爆笑させていただきました(笑)
と言うか、あやめ可愛い……。
声が非常にナイスです。萌えです。でも遙が俺をなんとか繋ぎ止めていてくれました。
お気に入りのセリフ。
「騙されてるよ。絶対私も騙されてるよ」
俺も言われてぇ。

○総評
少し変わったエロゲーをやってみたい、時代モノが好き、女の人に言葉で責められることに至上の快感を覚える、といった方々に是非やってもらいたい作品。
かなりプレイヤーを選ぶ作品だと思うけど、ちょっとでも興味があるなら迷わずやっていただきたい。定価も3600円(店頭売価だと3000円を切る)と安いし、決して合わなくても損はしないはず。
そして何より、しょんぼりファンクラブ無料入会のハガキがついてくる!
俺は入会します。
怪しいモノ送りつけて欲しいです(爆)

総合 シナリオ グラフィック サウンド 萌え度 夕奈 夕奈仕様遙
92点 90点 92点 82点 80萌 90萌 200萌